「らうん」とは僕がかつて暮らしたパプアの言葉で「旅する・ぶらぶらする」という意味です。光を描く画家、八坂圭が日々を見つめ、愛し、感じた事を福岡からつづっています。


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退院 ―24日目

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朝は雨が降っていましたが、清算を済ませて病院を出る頃には予報とは違う晴れ間の見える天気。

お世話になった看護士さん、ヘルパーさん、先生に挨拶をして外へ。

散歩とは違う爽快さ。解放されたあ・・という思いで満たされます。

仕事を休みにしてくれた妻が、迎えに来て一緒にランチ。

長い時間に一区切り。
明日は短めに出社しようと思います。
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by toktokpng | 2007-05-31 17:12
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十年ほど前だろうか、「Girl,interrapted ―17才のカルテ」という映画がありました。
主人公は心理的な不調を診断され、同じような症状を持つ同世代の少女たちが集まる施設へと収容されます。ドラマはその少女たちの群像と少女の復帰を描くのですが、その施設に入るときに乗ったタクシーの運転手と施設から出るときの運転手が同じというレトリックがありました。その運転手は施設へ送りがてら「居心地よくなるなよ」と少女に言葉をかけます。もちろんラストシーンはその運転手が「で、居心地はどうだった?」と聞くシーンで終わるのですが、その言葉に主演のウィノナ・ライダーがハッとする表情が印象的な映画です。

明日の退院を控えて、すこし微熱があるので、今日はベッドでゆっくりしていました。そこへ、なんと今勤めている会社の副社長夫人がお見舞いに来て下さいました。もちろん会うのは初めてでびっくりしてしまいました。僕が痩せの大食いだと聞いて、稲荷、カツサンド、エビカツサンド、バームクーヘンなど沢山の食べ物を手土産に。

ありがたい。病院の食事は少なく、僕は殆ど一気に食べてしまいました。

ゴールデンウイークも併せて丸々1ヶ月。静かに自分と向き合う事が出来た貴重な時間でしたし、今日のように人の優しさを体感する事も多々でした。

けれど、「居心地よくなるなよ」です。

自分の体のサインを知って、仕事の日々にも自分を守って今と同じいたわりを持って過ごす。そんな毎日をこそ、居心地よく思えるように僕はなります。

ウィノナ・ライダーは「最悪よ」と運転手に返事したように覚えています。

そうやって、日常に帰っていきます。

たくさんの方のお蔭があります。
ありがとうございました。
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by toktokpng | 2007-05-30 16:47

高砂の町 ―22日目

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サラリーマンは住んでいる町というのをなかなか知らないものです。

僕もこの町へ越して来て一年半が経ちますが、どこかよそよそしい気持ちがありました。

入院して良かった事の一つに、そんな町をひとりで散歩する時間が結構あった事です。ずっと地元として高砂で暮らしている看護士さんと話したり、まだ行ったことのなかった公園に行ったり、暮らしている場所の事が解るようになりました。

来週からはまた、朝の駅と店が終わった後の商店街しか縁のない生活が始まりますが、きっと僕が知っている町は帰ってきた時いままでより親密に「おかえり。」と言ってくれるでしょう。

今日はいつも駅に行く道の途中にある、喫茶店に行きました。引っ越ししたての頃、一度来たのですが常連さんが賑やかでゆっくり出来ませんでした。

おいしそうなフルーツケーキの写真が気になってましたので、今日はゆっくりコーヒーと一緒に楽しみました。

おいしかった。

どんなに忙しい人生の時期にも、くつろげる場所は大事ですね。

少しずつ、自分の人生航路を進みつつ、日々を愛せる生き方に変えて行きたいと思います。

自分らしい時間を生きます。

今日の日にありがとう。
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by toktokpng | 2007-05-29 16:20
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退院の日を決めてもらいました。今週の木曜日。31日です。

今日は時間がうまくあって、妻と2人で食事をすることが出来ました。

こんなにゆっくり2人でいる時間はとても久しぶりのように思いました。入院や病気でもしないと、こんな時間はなかなかない。とても豊かな気持ちで過ごすことができました。

なにかと入院中、大変だったことと思います。感謝をうまく伝えられただろうか。

入院に感謝。家族に感謝。
阿久津医院に感謝。

ありがとうございました。
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by toktokpng | 2007-05-28 17:57
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順調に回復しています。微熱が続いて、確かに体は安静を求めてはいるけれども。

病気をしていると、自分が生かされている存在だという感謝が自然と湧いてくる事があります。何によってか。命の源、神、オテントさん、大自然。何と呼ぶかはそれぞれでしょうが、自分が存在を許されているという受動的な感覚は、寧ろ、自分が生きていると言う実感の積極的な裏付けにもなります。

土日は外出時間に子ども達に会えます。数日間をおいて見る子ども達は成長をはっきりと示してくれます。
先週はこんな反応はしてくれなかった、こんな言葉は君の口から聞いた事がなかった。僕と同じように生き物や葉っぱが好きな君。アリとテントウムシの違いは良くわかるようになったけど、鳥さんは相変わらず全部「カラス」なんだね。

君達2人も、みんな生かされている。僕と同じように。

そして、感謝して生きている。ありがとうって、二歳と少しの娘も上手に口を動かして声にする事が出来るようになってきたね。

今日は東京は30度を越えた、暑い日でした。

僕は子供を肩車して、傾き始める陽を受けながら、川沿いに公園から病院まで歩きました。

家族でいることを、許されている。生かされている。
ありがとう。
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by toktokpng | 2007-05-27 20:26

リラックス ―18日目

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体が楽になる事をしよう。休むのが今できる全部なんだから。

外出の時間に、リフレクソロジーの「ピースブレス」に行く。masako先生に短めのコースで足をほぐしてもらう。

ストレスから解放された感じがしますね、と言ってくださった。右腕が凝ってますね?なぜ?とも言われた。はい、携帯で毎日ブログを書いたり友人のブログを見たりしてるからです・・・。控えます・・。

ピースブレスの店先にある大きな鉢では、今メダカの赤ちゃんを飼育中だ。親メダカは4年以上生きてると言う。1ミリとちょっとしかない黒い体がピコピコと動く。水草のジャングルに出たり入ったり、愛おしい。
また、珍しい事に水草に花が咲いていた。金魚鉢などに入ってる良くみる水草だが、こんな白い花が咲くなんて知らなかった。

後はもう雨の中、ベッドでのんびりするばかり。

明日はブログも1日休もうかと思う。

皆さん何時も読んでくださってありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。
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by toktokpng | 2007-05-25 17:00
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阿久津先生と話す。今月いっぱいは入院してなさいと。

はい、わかりました。

多少、押し問答をしましたが、納得しました。

でもガイシュツしていいですよね?

「すこしは、いい。」

よっしゃわかった、すこしね。すこし。

京成高砂の駅から「自転車」で「すこし」いくと寅さんで有名な柴又帝釈天がある。そこには、入場料を400円払うと入れる立派な庭があって、そこへ行って来た。

5月の終わり、緑が鮮やかで気温も程よく、整えられた植え込みに囲まれた池には時折鯉が跳ねる。

和の庭っていいよね~・・・。

縁側に腰掛け、光の舞う姿を見ていると、時間があっと言う間に過ぎていく。

病室に何日いるよりも、美しい物を心地よく見ているほうが、数倍体が癒えていく感じがする。

池の岩では亀が甲羅干しをしていた。甲羅干し、いいよねー。必要だよね入院してる人たちにこそさあ。

じっとベットで安静にしてるだけでは、人は癒えないと思う。環境が自己治癒力を増す力というのは、他の先進国ではもっと国が主体になって取り入れてるようだぞ(インターネットの聞きかじり情報)。

とはいえ、足に残る違和感。先生のおっしゃる事もよくわかる。

もすこし、休養の日々が続く。
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by toktokpng | 2007-05-24 14:51
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入院生活16日目。長い。。

親戚の叔母たちが見舞いに来てくれた。僕の出身は福岡だが、関東に親戚が多い。みな一族揃ってエネルギッシュな人が多い。集まるととても賑やかで、特に女性陣の元気が凄いので圧倒されてしまう。今日の昼は僕の病室がそのパワーで満たされ、騒がしい位の活気があった。

学生の頃は親戚を訪ねる事もあったが、最近はなかなか会う事もなかった。入院でもしなければ、二時間も話をする時間なんて、きっとずっとなかったに違いない。

同世代の親戚たちや、叔母達の近況を聞けて、懐かしかったり、嬉しかったり。
叔母が(実際は「姉」くらいの年の差だが)小学生の頃、僕は乳幼児で、家族は東京に住んでいた。
その頃叔母は、僕の母にドライフラワーの作り方を教えてもらったり小さい僕を見に行ったりするのが楽しみだったと言う。
そんな話は、初めて聞くけれど、幼い頃の思い出と合わさって甘い感覚をよみがえらせた。
関東の親戚たちは、誰かしら頻繁に福岡を訪れて、よく僕と遊んでくれた。

楽しい時間だった。

妻が花を変えてくれる。


入院生活長いけど、こんな時じゃないと許されないイカス時間もある。

時間の守り神は、ニクイことをするのだ。

ありがとうございます。
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by toktokpng | 2007-05-23 16:54

サツキの蜜 ―15日目

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天気がいいと、見飽きた窓辺の雑草もキラキラして見える。

最近は毎日少しずつ散歩している。痛みを感じるちょっと手前まで歩く。

学校帰りの小学生が、植え込みのサツキの蜜を舐めてるのに出くわした。

やっぱり、いまでも定番かあー。花をちぎって、根元のとこをチューチュー吸うと甘いんだよね。皆さんもやりませんでした?

オトナ目線で、「排気ガスが・・」とか一瞬考えてしまうのですが、大事な体験だよね。

受け継がれる子どもの本能的ないたずら。

なぜか、嬉しいひとコマだった。
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by toktokpng | 2007-05-22 16:23

日差し ―14日目

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4時頃起きて、朝日を拝むのもすっかり習慣になってしまった。徹夜して目にする朝日も、早起きして拝む朝日も、なにも変わりはない。どちらも美しく、偉大だ。

そろそろ休養も十分だと思う。休む時間を得られて、自分の生活の問題点も課題も良くわかった。

しかし行動しなければ、それらの問題のなに一つとさえ、向き合う、取り組う事は出来ない。

結局、人は考えて動く生き物なのだ。どちらか一つではない。動く事が考える事で、考える事が動く事なんだ。

今日は友達が見舞いに来てくれた。彼もまた、似たような症状で入院や自宅療養を重ねた経験がある。
とても行動的でエネルギーに溢れる男だ。バイクでここまで来てくれたという。今日のような晴天に、平日の通りを突っ走る爽快さを想像してみると、頭の中が明るくなる。

退院したら、課題は山積だ。だけど、それがなんだって言うのだろう。全力で向き合っていけばいいだけの話だ。良い結果ばかりではないかも知れない。だけどなにも結果が出ないよりはずっといい。

そう思える。

爽やかな5月の風の中で。
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by toktokpng | 2007-05-21 14:55