アリエルの災難(4)
2005年 04月 15日
アリ達はアリエルが、ミルクだけを守って、食べ残しを自分たちに解放してくれたことを喜び、感謝して歌をもって返礼した。
「こども。少年。ジュビナイル。あなたの事をなんて呼んだらいいのか知らないが、小さなものに感謝します。
あなたの準備したもので、あなたが食べたものはない。あなたが我らにくださった、小さなもので満ち足りぬ、我らの仲間はもういない。
今日の糧に感謝を。ちぃっちゃいもの達を代表し、アリエルさんに感謝しよう。
大きく稔ったパンの実を分け与えられた喜びを表すために何をしよう。
我らのふるい親戚のミツバチたちにも伝えよう。アリエルさんのやさしさを。
ミツバチたちは同僚の蝶々たちにも話すだろう。
蝶の娘は花たちとあなたの話題をするだろう。
あなたのちいさな行いに、我らも小さく答えよう。
その小さな良いものは、やがて大きく拡がってあなたのもとに帰るだろう。
こども、少年、ジュビナイル。
アリエルさんにアリの御加護を。」
アリエルは残ったミルクをすすりながら、じっとピックアップの荷台にいる犬をみている。太陽も犬も車もそのままだ。
足元でダンスをするように朝食に群がるアリだけが賑やかだった。
「こども。少年。ジュビナイル。あなたの事をなんて呼んだらいいのか知らないが、小さなものに感謝します。
あなたの準備したもので、あなたが食べたものはない。あなたが我らにくださった、小さなもので満ち足りぬ、我らの仲間はもういない。
今日の糧に感謝を。ちぃっちゃいもの達を代表し、アリエルさんに感謝しよう。
大きく稔ったパンの実を分け与えられた喜びを表すために何をしよう。
我らのふるい親戚のミツバチたちにも伝えよう。アリエルさんのやさしさを。
ミツバチたちは同僚の蝶々たちにも話すだろう。
蝶の娘は花たちとあなたの話題をするだろう。
あなたのちいさな行いに、我らも小さく答えよう。
その小さな良いものは、やがて大きく拡がってあなたのもとに帰るだろう。
こども、少年、ジュビナイル。
アリエルさんにアリの御加護を。」
アリエルは残ったミルクをすすりながら、じっとピックアップの荷台にいる犬をみている。太陽も犬も車もそのままだ。
足元でダンスをするように朝食に群がるアリだけが賑やかだった。
by toktokpng
| 2005-04-15 11:37
| アリエルの災難ー子供向け物語